- しる
- I
しる【汁】(1)物の内部にある液体。 物からしみ出た液, または, しぼり取った液にもいう。
「リンゴの~」
(2)吸い物・味噌汁など, 調理した汁物。 つゆ。「~の実」
(3)料理のもととなる液状のもの。 出し汁。(4)(「うまい汁を吸う」の形で)他人の力で得た利益・もうけ。IIしる【痴る】⇒ しれる(痴)IIIしる【知る・領る】※一※ (動ラ五[四])※一※《知》(1)それについての知識を有する。 わきまえる。「~・らない土地で~・った人に会う」
(2)その存在を認めている。 認識する。「事件の発生を~・る」「昔から~・っていたことだ」
(3)その内容・意味などを理解する。 悟る。「一を聞いて十を~・る」
(4)体験して覚える。「雪を~・らない」「柔道を~・っている」
(5)忘れずに覚えている。 記憶する。「戦前の東京を~・っている人」
(6)それと感知する。 気がつく。 わかる。「来ると~・っていたら, 家で待っていたのに」
(7)かかわりあいをもつ。 関知する。「そんなことは私の~・ったことでない」
(8)人を世話する。 特に妻・愛人などとして世話をする。「御位のまさるままにも万を~・り給ひ/落窪 4」
※二※《領》(1)主人として支配する。 治める。「汝が御子やつひに~・らむと雁は卵生(コム)らし/古事記(下)」
(2)我が物として占める。 領有する。「ならの京, 春日の里に~・るよしして, 狩にいにけり/伊勢 1」
※二※ (動ラ下二)⇒ しれる︱慣用︱ 推して~べし・天命を~・恥を~/親の心子知らず知っての通り知っている通り。 ご存じの通り。知らざるを知らずとせよ是(コレ)知れるなり〔論語(為政)〕知らないことは正直に知らないとはっきりさせるのが, 真に知ることである。知らしむべからず⇒ 由(ヨ)らしむべし知らしむべからず(「由る」の句項目)知らぬが仏(ホトケ)知っているからこそ腹も立つが, 知らなければ, 仏様のようにすました顔でいられる。 見ぬが仏。 転じて, 当人だけが知らないですましているさまをあざけっていう語。知らぬは亭主(テイシユ)ばかりなり妻の不貞を知らないのは亭主だけである。 転じて, 当事者だけが知らずに平気でいるさまをいう語。知らぬ仏(ホトケ)より馴染(ナジ)みの鬼仏のようなよい人でも, よく知らない人ならば, 鬼のような人でもよく知っている人に及ばない。知らんがために我は信ず〔(ラテン) credo ut intelligam〕神学者アンセルムスの言葉。 信仰が認識の前提をなすとする彼の考えを表す。知る権利(ケンリ)国民が公的な種々の情報について知ることができる権利。 また, 情報を保持する機関に, その提出・公開を求めることができる権利。知る人ぞ知るだれもが知っているというわけではないが, 一部の人にはその存在や価値が認められている。知る者は言わず、言う者は知らず〔老子(五六章)〕真によく知っている人はあまり多くを語らないが, よく知らないものは, かえって口に出して言うものである。知るや知らずや気がついているのかいないのか。知る由(ヨシ)もな・い知るための手段がない。 全く知らない。IVしる【醨】薄い酒。 もそろ。 [和名抄]
Japanese explanatory dictionaries. 2013.